
Art of tailoring
テーラリングの技術とは、ひとつの伝統です。世代から世代へと受け継がれてきた技術と美意識に、1人1人が専心することで支えられてきました。ブリオーニでは、職人による専門技術に対する評価こそが、ブリオーニをブリオーニたらしめる中核であると考えています。

ブリオーニの仕立て職人は、1人1人が技巧に長けた芸術家です。始まりから生地の裁断、完成したスーツの仕上げのアイロン掛けまで、才能あふれるブリオーニの職人は、あらゆる工程、あらゆる細部に、それぞれの情熱と知識とスキルを注いでいます。
スーツはすべて、ブリオーニ独自のメソッドで仕立てられますが、220の工程、手作業によって巧みに隠された7000ものステッチ、そして24時間以上の作業を要します。

店舗からアトリエまで、熟練の仕立て職人は、極上の生地に命を吹き込むために、お客様1人1人に向き合って作業し、世界にただひとつの逸品をつくり上げています。そうしてつくり上げられる一着には、個々のニーズ、願い、フォルムやフィット感が、目には見えない優美なディテールと絶妙に組み合わさり、まぎれもないブリオーニのスーツとなるのです。
それはまさに芸術作品であり、仕立ての技術を最大限に活用することで、お客さまにぴったり合った極上の着心地を実現します。





ペンネのアトリエ
1959年、ブリオーニ創業者の1人で、ローマで最も著名な仕立て職人の1人だったナザレノ・フォンティコーリと、彼のビジネスパートナーであったガエタノ・サヴィーニは、他に先駆けてプレタクチュールという発想を構想し、イタリアのペンネに、工業規模では初となるテーラリングアトリエを設立しました。
アブルッツォ州の中心都市、ペンネは、イタリアの仕立ての伝統の本場とされ、仕立て技術の伝統が根付いています。現在もペンネとのつながりは続いており、ブリオーニの製造の大部分がこの地で行われています。石畳の通り、美しい風景、魅力的な建物、長い冬、静かな夏。穏やかなこの街は、クラフツマンシップを育てるためにこれ以上ない環境をもたらしています。

知識の継承
テーラリングとはひとつの文化遺産であり、師匠から見習い、家族、地域へと継承されるものです。職人技術の伝統を守る重要性を認識していたブリオーニの創業者は、次世代の教育にも注力し、1985年、仕立て技術を学べる学校「Scuola di Alta Sartoria」を設立しました。
現在、この学校はアブルッツォ州の教育機関として、イタリアのサヴォワールフェールの重要な資産とされています。

自前の学校で仕立て職人を育てるブランドは、メンズテーラリングの世界でもブリオーニのほかには見られません。 厳しい選考課程を通過できるのは極めて優秀な人材に限られ、わずか16人だけが、4年間、ブリオーニのテーラーとなるための一流の教育を受けることができます。
「Scuola di Alta Sartoria」では、実技だけを教えるだけではなく、ブリオーニが重視している職人と倫理面での価値観を浸透させることにも取り組んでいます。その価値観とは、意義のある未来とは、ブランドの遺産を支持し、知識を共有し、環境を保護することによって実現するというものです。
